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価値観をひっくり返してこそ、アートだ

河原温(オン・カワラ)という画家がいた。日本よりも海外で高い評価を受けていた、コンセプチュアルアーティストのいわば先駆けである。

自分が存在する時間と空間に強くこだわっていた河原の作品群はユニークなものばかり。

0時ちょうどから制作をはじめ、その日のうちに完成しなければ破棄されるTodayシリーズや、起床時間をスタンプした葉書を知人に送る《I Got Up》、世界各地から自分の生存を電報で知らせる《I Am Still Alive》。

 

どれも一見、機械的で画一的な手法ながら、連綿とつづく人類の歴史のなかで生きる個人を浮かび上がらせる。数字はただの記号に過ぎないが、ひとが何かの思い出を重ねたとき、それは特別な意味を纏う。

アートの語源を遡っていくと、ギリシャ語の「アーモス」と「テクネ」という言葉にたどり着く。意味はそれぞれ、「つなぎ合わせる」、「原理を理解して、ものを創る能力」。

アートの醍醐味のひとつはストーリーを生み出すこと。そして自身の手で、新しい価値観を世界に発信できることだ。きっかけはなんだっていい。形もなんだっていい。

この創造の翼を手に入れたら、人生が一気に豊かになるとは思わないか?     (M.K.)

アートアンドロジックとは