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絵を描いて、現場の勘を育てよう

経営する立場・組織をマネジメントする立場になると、現場の感覚がどうしても薄れてしまうものだ。立場上、より慎重になり、目新しいものは遠ざけてしまいがちになる。
そんな保守化したマネジメント層のひとびとは、どうしたら斬新なものへの寛容性・理解力を育めるのだろうか。

創造性とイノベーションについて長年研究を重ねているスタンフォード大学のジャスティン・バーグ准教授が、ユニークな実験をおこなっている。
世に送り出す新しい製品を決める、という試みをおこなうとき、ひとはどうしても、平凡ですでになじみのあるものに近い製品を選びがちである。
奇抜ではありながらも実用的な製品に対して、より正確な判断をするにはどうしたらいいか、とバーグは考え実験をおこなった。

ある新製品が成功する可能性を、無作為で選んだ被験者たちAとBのグループに判定してもらった。Aのグループが半数程度の確率で正しく判別する一方で、Bのグループは8割近くもの高確率で正しく判定することができた。

実はこのとき、バーグはBのグループにのみはじめに少々異なることをさせていた。
評価をする前に、6分間新しいアイデアを出すよう、ブレインストーミングをしてもらったのだ。
そう、自分たちで一度考える、つまり「現場に立つ」経験をさせた。それによって、斬新なアイデアに対しての理解と正当な判断力が高まったのである。
この実験により、自分の手を動かすことが、より精度の高い判断につながると実証された。

アート・アンド・ロジックは、その現場の勘を養うための講座が丸2日かけて集中的におこなわれる。いわば自分自身が現場に立って、実践に実践を重ねることで、新しい判断軸を養うことができる。

美術館で巨匠の名画を鑑賞するときはもとより、普段のビジネスシーンにおいてもこの判断軸は応用される。ぜひアート・アンド・ロジックで、柔軟なものさしを体得してはいかがだろうか。 (M.K.)

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