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設立にむけてのメッセージ

美大出身者のなかには絵画やデザインはもとより、文学、音楽、演劇、ビジネスなど多方面で活躍している人が多く、いったいこれはなぜなのだろうか?と以前よりなんとはなしに思っていました。
あくまで、なんとはなしにです。

そんなとき、とある本と出会いました。
日本人がこれから一番身につけなくてはいけないのは「右脳を活かした全体的な思考能力」と「新しいものを発想していく能力」そして「実現可能性を検証するための左脳の役割」が必要という内容でした。
本のなかで著者がとあるデッサン教室に通い、どんどん絵がうまくなっていくのと同時に“物事を俯瞰して捉え、調和のとれた思考”が身についた経験を語っていました。
もしかすると、美大出身者が多方面で活躍しているのは、この“調和のとれた思考”を知らず知らずのうちに身につけているのではないかと感じたのです。

ものは試しと言わんばかりに、デッサン本を購入し数十年ぶりにわたしも絵を描きはじめてみました。
そのうち、ひょんなことから東京藝大のOBである画家や大学院の学生たちと知り合うようになり、わたしの絵の赤ペン先生をしてもらうようになりました。
その教え方は、なんというか感性を引き出すための感覚のみに頼らない、極めて論理的なものでした。
当然のことながら、みるみるうちに上手くなっていきました。

そのデッサン本は、自画像を描いてひととおり終了する本だったのですが、自画像を描き終わるとなんだか妙にすっきりとした気分になったのです。
たまたまその翌日に、ふらりと入ったデパートでピカソ展が催されていたので時間つぶしに入ったところ、いままでにはない“絵が飛び出て見える”体験をしたのです。

“あっ、これは脳が活性化している!”と気づいたのです。
このことを赤ペン先生である大学院生に話してみると「絵を描いているとたまに頭がボーッとして知恵熱が出ることがあるんですよ」と言うではありませんか。

つまり絵を描くということは一種の「脳トレ」であり、新たな知覚と気づきが手に入ることを身をもって感じとったのです。

また絵が上手く描けた自分に、なんだかよくわからない自信が芽生えたことも付け加えておきます。

この体験を自分のものだけにしておくのはもったいないと思い、私が最後に描きあげた自画像を2日間ぐらいで描けるようになる方法はないのだろうか?と思い、東京藝大のOBや大学院在籍者たちと喧々諤々(けんけんがくがく)しながらプログラムを数ヶ月かかって仕上げました。
そして、わたしの友人知人に受講者になってもらい、プログラムを一緒に創った画家たちが講師となり実験教室を重ねていきました。
すると、皆全員がびっくりするぐらい上手くデッサンが描けるようになっていったのです。

終わった後に感想を聞くと、皆異口同音に「ものの見方、視点が変わった」と言うのです。

たまたま講師が展覧会中でしたので案内をしたところ、後日、多くの受講者が展覧会に訪れてくれました。
普段は絵を見るといっても“巨匠の大○○展覧会”にしか行かないような人たちが新進気鋭の作家である講師の絵を見に行ったのです。
もしかすると、アート(芸術)と人々との間の垣根が多少狭まったかもしれません。
そうであればとても嬉しく思います。

皆さんも、絵を描くことで、“知の冒険の扉”を開け、新たな気づきを手に入れてみませんか?

 

artandlogic
代表 増村岳史
代表 増村岳史